ASUS VG259QMってどんなモニター?買って大丈夫なモニター?
と、ASUS VG259QMのレビュー記事を探している人向けに酷な話ですが、私がVG259QMを買わない理由について徹底レビューしたい。モニターの性能自体は良いんだけど、人間の目の限界を超えているため、本当に扱える人は無し。これを買うぐらいなら〇〇を買ったほうが良し!
ASUS VG259QMってどんなモニター?サイズは?
- 驚異のリフレッシュレート280Hz。応答速度1msの圧倒的ゲーミング性能
- 発色良好IPSパネル、輝度も400cd/m2と十分に加え、HDR400規格に合格
- 可変リフレッシュレートはNVIDIAのお墨付き。G-SYNC Compatible認証取得
- スタンド優秀。上下、左右、高さ調整に回転しての縦表示にも対応
- 2W×2のステレオスピーカー内蔵。オーディオ出力端子ももちろん搭載
モニターの性能は非常に優秀。”悪い点は全く見つからない”と、評価しても良いほど性能が高いゲーミングモニターです。でも、私は買わないよ!
リフレッシュレート280Hzって本当に必要?
ASUS VG259QMの最大の特徴はリフレッシュレート280Hz
そこらのゲーミングモニターを圧倒する高性能。値段が高くても求める人が後を絶たない。
でも、一度立ち止まって待ってほしい。本当にリフレッシュレート280Hzって必要なのか?とう点について。
応答速度が速くないと、高リフレッシュレートは意味なし。
ゲーミングモニターはリフレッシュレートが高いだけでは無意味。応答速度もリフレッシュレートに応じた速さが求められます。特にVG259QMは280Hzに応じた高い応答速度になっておらず、280Hzを生かしきれてない。
知っている人も多いと思いますが、おさらいのために、リフレッシュレートと応答速度について解説すると次の通り↓
1秒間に画面が切り替わる回数を表すリフレッシュレート。リフレッシュレートが高ければ、映像の抜けがなく映像が非常に滑らかな動きに見える。
応答速度が早ければ、映像の切り替わりスピードが速くなり、残像感やブレが非常に少ない鮮明な映像になります。
そして、このリフレッシュレートと応答速度の関係を数式にしたのがこちら。
モニタ | リフレッシュレート | 応答速度 | 1秒間(1,000ms)の内、 色変化中の時間を計算 | 1秒間(1,000ms)の内、 色が変化中の割合 |
---|---|---|---|---|
75 | 5 | 75回×5ms=375ms | 375ms/1,000=37.5% | |
75 | 1 | 75回×1ms=75ms | 75ms/1,000=7.5% →1番残像感無し | |
165 | 5 | 165回×5ms=825ms | 375ms/1,000=82.5% | |
165 | 1 | 165回×1ms=165ms | 375ms/1,000=16.5% →3番目に残像感無し | |
280 | 5 | 280回×5ms=1400ms | 375ms/1,000=140% | |
ASUS VG259QM→ | 280 | 1 | 280回×1ms=280ms | 375ms/1,000=28% →4番目に残像感無し |
280 | 0.5 | 280回×0.5ms=140ms | 375ms/1,000=14% →2番目に残像感無し |
計算して分かる通り、ASUS VG259QMは描写するコマ数が多すぎるために、1秒間の内、色が変化している割合は28%と高い。75Hz、1msのモニターよりも残像感が出てきてしまうし、165Hz、1msのゲーミングモニターにも負けています。
残念ながらリフレッシュレートは高ければ高いほど、画面の切り替わり回数が増え、色が変化する回数が増え、残像感をより感じやすくなる。リフレッシュレート280Hzなのに応答速度1msは計算して分かる通り、残念すぎる。
かといってこの表だけを参考に75Hzを選ぶのはNG。
さすがに描写数が少なすぎるのでFPSといった動きのあるゲームでは不利に働く。ちょうど良いバランスなのがリフレッシュレート165Hzと応答速度1ms。少なくとも280Hz、1msと比べて40%近く色が変化中の時間が短くなり、バランスがちょうど良いと言えます。
280Hz、0.5msのモニターが最強といえば最強だけど、値段が滅茶苦茶高くなるので選ばなくて良し。165Hz、1msが値段もお手頃でほんとちょうどいいのよ。
そもそも人間の目の平均FPSは65Hz
2022年12月20日に開催されたイギリス生態学会の年次総会(BES Annual Meeting 2022)で様々な生物の1秒間に知覚できるFPS(リフレッシュレート)を調べた研究データが発表されました。
関連記事:知覚できる「時の流れ」の速さを調査!トンボとヒトデでは400倍も世界の速さが違う!
この研究内容によると、各生物の認識できるリフレッシュレートは次の通り。
- 人間は65Hz
- 犬は75Hz
- 鮭は96Hz
- スズメ科のヒタキ 146Hz
- トンボ、クロバエ 300Hz
と、言うことで人間の平均リフレッシュレートは65Hz。280Hzもの高リフレッシュレートモニターの性能を正しく認識できる人は極わずかです。
仮に、「俺は165Hzと280Hzの違いが分かる」と、いう人がいれば、トンボやクロバエと同じレベルの眼を持っていることになり、生物としてヤバイ水準。
訓練次第では人間の限界は240Hzまで伸びると言われているため、リフレッシュレートを完全に捨てるのはNGですが、さすがに280Hzは過剰。165Hzで十分。
ASUS VG259QMを買わないなら代わりは何?
私はVG259QMを購入するぐらいなら、VG259QRをオススメしています。
- リフレッシュレートが165Hzへと低下しただけで、基本性能はVG259QMとほぼ一緒
- 発色良好IPSパネル、輝度も350cd/m2と十分に加え、HDR10に合格
- 可変リフレッシュレートはNVIDIAのお墨付き。G-SYNC Compatible認証取得
- スタンド優秀。上下、左右、高さ調整に回転しての縦表示にも対応
- 2W×2のステレオスピーカー内蔵。オーディオ出力端子ももちろん搭載
こっちの方がVG259QMより1万円近く安いのにリフレッシュレート以外の機能はほぼ一緒。こっちを購入し、余ったお金で正確なエイミングができる良いゲーミングマウスを購入した方が絶対ゲーム成績が上がると思うよ!