出来高が急増した株は絶好の取引機会を提供してくれます。
今日はなぜ私が出来高が急増を見て、株を取引するのか?その理由について紹介したいと思います。
出来高が急増した株を逆張りする
出来高が急増した銘柄は高い確率で買われすぎ、もしくは売られすぎとなっている為、絶好の逆張りタイミングを提供してくれます。
例えば次のチャート「赤丸部分」に注目してみましょう。
出来高急増に伴い、株価も急騰していることが分かりますね。しかしその後株価はゆるやかに下落を続けていることから、出来高急増時に空売りしていれば利益を得ることができました。
このような出来高急増と絶好の逆張りタイミングは頻繁に見られます。先ほどと同じ銘柄で少し前に遡っても2回同じ逆張りタイミングを見つけることができます。
例をあげれば切りがないほど、出来高急増と逆張りは非常に相性が良いトレード戦略です。
これが私が出来高急増を見て、株を売買する理由です。
出来高急増が意味すること
出来高の急増は混迷相場の到来を意味します。
例えば、A社が”倒産する”という情報が流れたとします。
この場合、A社の株を売りたい人は多いものの、買いたい人は少ない。すると株価は売買が成立することなくストップ安へとなります。
この場合、出来高は急増することなく株価だけが大きく下落します。
対して、A社が”倒産するかもしれない”という噂話が流れたとします。
すると、もちろん売りたい人が急増するものの、「いやいや倒産しないでしょう、割安になったから買おう」という買いたい人も急増します。
こうなると、売りたい人と買いたい人で売買が成立しつつ、株価が大きく下落するので、出来高急増を伴った株価下落になります。
前者と比べて、後者は混迷していることが分かります。株を売るのか、買うのかどっちが正しいのか?不明な時ほど出来高は急増します。
そんな時は市場が正しい判断を失っている可能性が高い。株価が下がるのは間違っているにも関わらず下落してしまうこともあります。
間違った値動きに対し、逆張りで挑めば当然勝てます。間違った値動きが発生しているのかどうか?それは出来高急増が1つの判断材料になります。
出来高が急増する理由は5つ
どのような場面で出来高が急増するのか?出来高急増の理由となる事象を4つ紹介します。
- 好決算、好材料といったニュース
- デイトレーダー、仕手筋、仕掛け筋の参加
- 株式分割、単元株数の変更
- 損切り注文の巻き込み
この他にも出来高が急増する理由はあるものの、この4つの理由で9割以上の出来高急増を説明することができます。
それぞれ、順に解説していきましょう。
好決算、好材料といったニュース
上場企業は四半期ごと(3か月)毎に決算を発表します。
この時、決算内容(売上、利益など)の事前予想と、実際の内容に差があればあるほど、出来高が急増します。
例えば事前予想では赤字決算でしたが、まさかの黒字となると、例え「一過性の黒字」であったとしても出来高急増、株価も急騰することがあります。
発表初期は赤字からの黒字というインパクトに押され、よく調べずに株を購入する人がいます。(私もたまにやってしまいます)しかしその後、決算内容をよーく見てみると、「なんだただのマグレか」ということが分かり、株価がズルりと下がる。
これを狙い打ちするのが一番期待できます。
デイトレーダー、仕手筋、仕掛け筋の参加
特に材料が無くとも、特定の参加者が出来高を急増させる場合があります。
チャートパターン、テクニカル分析的に株価が大きく変動すると見込まれた場合、デイトレーダーの多くが売買に参加したり、特定のメンバー同士で株を頻繁に売買したり(仕手筋)、損切り注文が多く控えている価格帯まで株価を動かし売買を成立させたり(仕掛け筋)、そのパターンは様々です。
これは正直、売買しにくい。何が意図して出来高が急増しているのか?分からない場合は手を出さないのが吉。
株式分割、単元株数の変更
株の売買代金は株価×単元株数で決まります。
もし株式分割により、株価が小さくなれば、同じ代金で売買する株の量が増え、結果として出来高が急増します。
例)株式分割の影響
10万円分、株価1,000円の銘柄を購入する=100株の出来高
株式分割により1,000円の株価が500円になった場合、10万円で200株まで購入することが可能。100株→200株と出来高が倍増
また単元株数の変更も出来高に影響を及ぼすことがあります。1000株単位でしか購入できなかった銘柄が100株単位で購入できるようになれば、小口のトレーダーも売買しやすくなり、取引が活発化。結果、出来高が増加するというケースです。
このパターンも、逆張りで取引しにくい。見逃しスルー推奨です。
損切り注文の巻き込み
これが一番取引したい絶好の取引タイミングです。
「日経平均株価が○○○円も暴落」
「A社が過去最大の赤字決算を発表」
「テクニカル的に重要な節目を割って下落」
このような裏付けのある暴落材料が報道されれば、株価は損切り注文を巻き込み急落します。
売りが売りを呼ぶという状況ですね。
株価が下がる→Aさんが損切り注文で株を売却→売り圧力が高まりさらに株価が下落→Bさんも損切り注文・・・以下繰り返し。
売りが売りを呼ぶと、出来高急増に伴いながら、株価は大きく下落します。間近ではコロナショック時の日経平均株価もそうです。
テクニカル的に重要な青線ラインを抜けて株価が下落した為、売りが売りを呼び暴落。最後は大きな出来高を伴い株価は下げ止まり。
こんな時、ツイッターやニュースを見ていると大損したという声が頻繁に流れてきます。彼らには申し訳ないですが、そんな声が聞こえ始めたら取引チャンスです。
売りが売りを呼んだ為に、株価が暴落。
別の側面から見れば、株価の適正値を評価せず、手放さなければならないから売っただけ。ということになります。
つまり、買いたい人からするとお買い得価格という訳ですね。
出来高急増を狙って売買するなら乖離率をチェック
さて、そんな出来高急増を狙って売買するなら出来高乖離率というものを見て売買することをオススメします。
詳細は次回更新予定。