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インフレで株価は上がるのか検証。株価とインフレの関係

※記事内広告有り

インフレと株価の関係

物価が上昇するインフレと株価にはどんな関係性があるの?

とれろく
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そんな疑問を抱えている投資家へ、インフレと株価の関係について解説します。結論から言えばインフレが進む国の株価は上昇する。様々な国のデータをみても裏付けが得られます。

米国株、日本株、中国株といった個別株を売買する投資家、また資産形成を目的として投資信託、つみたてNISA、iDeCo(イデコ)を検討、もしくは既に申し込んでいる。

そういった方々には知っておいて欲しい「インフレと株価の関係」。早速解説していきたいと思います。

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世界各国のインフレ率と株価の動き

日本を含め世界各国の物価推移と株価をグラフ化しすると、両者は似たような動きをしていることが分かります。

日本のインフレと株価の関係

日本のインフレ(物価指数)と株価の推移グラフ

青線 日本取引所グループ公表 TOPIX(東証株価指数)指数
赤線 総務省統計局公表 消費者物価指数(CPI)

1970年頃から1988年頃にかけて物価が大きく上昇。比例するようにTOPIX(東証株価指数)も大きく上昇しています。インフレと株価に見事な相関がみられます。

その後、インフレからデフレに突入し、株価が低迷。デフレは株価にマイナスの影響を与えています。

アメリカのインフレと株価の関係

日本のインフレ(物価指数)と株価の推移グラフ

青線 S&P500株価指数
赤線 OECD公表 米国消費者物価指数(CPI) (2015年を100とした場合)

米国株はITバブルやサブプライムショック時に、株価が大きく下がりました。しかし継続的なインフレの影響もあり、株価は高値を更新し続けました。

米国株を見てもインフレと株価は似た動きをすると分かります。

ドイツのインフレと株価の関係

日本のインフレ(物価指数)と株価の推移グラフ

ドイツの株価指数DAXも米国株と同じ。

ITバブルやサブプライムショック時は株価が一時的に落ち込んだものの、インフレ率にに引っ張られるように上昇。株価は高値を更新し続けています。

中国のインフレと株価の関係

日本のインフレ(物価指数)と株価の推移グラフ

では中国はどうだろう?

中国は上海総合指数の算出が1991年7月から始まっている為、他国と比べグラフの期間が短い。ただ、そんな短期間であってもインフレと株価に似た動きがはっきりとみられます。

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ここまで世界各国のインフレと株価を比較し、分析して分かる通り、インフレと株価には強い相関性が見られます。インフレしている国の株価は上昇し、デフレの国の株価は下落します。

つまり、インフレしている国、目指している国の株価には強い上昇圧力が加わる為、積極的に投資していきたい。と判断しています。

※ちなみに私自身、つみたてNISAなどを通じて多額の海外投資を行っています。

さて、それでは次になぜインフレと株価には強い関係性があるのか?その背景について解説を進めて行きたいと思います。

株価は物(モノ)。株価はインフレの対象物

株は今でこそ電子化されているものの、昔は株券といって実際に手に取り触ることのできる紙媒体でした。つまり株=物(モノ)です。

とれろく
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物であればインフレの影響を強く受けるのは当然ですね。

それが、平成21年1月5日に政府主導で株券の電子化が実施され、株は物から電子データへと移行しました。結果、株はモノではなく画面状で見れる”データ”という認識が広まり、物と認識することが難しくなりました。

インフレで株価が上昇する。この背景の1つが株=物。ということ。不動産や食料品と同じくお金で買うことのできる物。それが株。

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インフレが株に影響を及ぼすメカニズム

インフレは企業の純資産を大きくさせる効果を持っています。

※純資産は企業の貸借対照表、資産の部-負債の部で計算することが可能。要は手持ちの資産から借金を差引した、純粋な資産。これを純資産と呼ぶ。

例えば年率3%のインフレが続いた時、企業の純資産は次のように増加します。

インフレと資産、負債、純資産の推移

0年目1年後2年後3年後
資産100億103億106.1億109.3億
負債50億51.5億53.1億54.6億
純資産50億51.5億53億54.7億
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企業の純資産が増加すれば、それだけ株価の価値も上昇します。

また、純資産の面でなく、利益面でみてもインフレは企業にメリットをもたらします。

インフレと売上、原価、利益の推移

0年目1年後2年後3年後
売上100億103億106.1億109.3億
原価50億51.5億53.1億54.6億
利益50億51.5億53億54.7億

インフレすると仕入れる商品の原価が上昇します。これを同じ割合分、価格に転嫁することで売上も上昇。結果、利益額は年々増加します。

安易な値上げは難しく、インフレは企業にとって悪影響。という見方をされる方も多い。ただ消費者物価指数に加え、生産者物価指数をみれば、インフレによる価格転嫁は企業全体で見ればうまく機能していることがわかります。

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このようにインフレは企業にとってプラス。よって株価にとってもプラスの影響を与えます。

 

 

日本銀行はインフレ目標を立て、通貨供給量の増加、ゼロ金利政策の採用と物価を上昇させる為に様々な施策を講じています。

インフレが起きれば国内景気が良くなり株価も上昇する。これは国策ベースでの共通認識です。

おまけ ハイパーインフレが発生すると株価はどうなる?

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インフレはインフレでもハイパーインフレが起きるとどうなるだろう?

通常、各国の中央銀行はインフレは1%~高くても8%になるように金融政策を調整します。

が、政策の失敗などにより、自国経済が破綻しかけると、ハイパーインフレと呼ばれる、通常のインフレとは比較にならない物価上昇が発生します。

最近のハイパーインフレの例

ベネズエラの2019年1月のインフレ率は270万%。100円で買えたものが1か月後には270万円でなければ購入できないというハイパーインフレが発生。※原因は社会主義の失敗、政治の腐敗、徹底した反米政策により、世界から見放されたことにあります。

ハイパーインフレが起きる=自国経済の破綻を意味します。

その国の通貨に価値はありません。その国の株の価値も大きく目減りしています。

ハイパーインフレが起きると株価は大暴落してしまいます。株価とインフレには相関関係があるものの、ハイパーインフレは別物です。分けて考える必要があります。

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とはいっても世界最大の純債権国である日本でハイパーインフレは起こらないと判断しています。私はハイパーインフレを恐れず、投資を続けます。

 

株価とインフレの関係 まとめ

インフレは株価にとってプラスの影響を与えます。

株式に長期投資するのであればインフレ率がプラスの国を選択するのがオススメ

ただし、世界株に投資する場合、為替レートの予測、その国の経済状態も予測する必要があり、投資初心者にとってはなかなかハードルが高い。

例えば高インフレだからといって、ロシアやトルコになんて投資をしては駄目です。

とれろく
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私は米国、中国を中心としたポートフォリオで運用しています。もし興味のある方は次の関連記事なども読んでみて貰えると嬉しいですね。

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