MACDヒストグラフを使った逆張り手法
MACDといえばゴールデンクロス、デッドクロスを利用した順張り手法が有名ですが、ヒストグラフを利用した逆張り手法も有効です。ここではMACDヒストグラフとは何か?また気になる売買手法について解説していきたいと思います。
MACDのヒストグラフとは?
MACDをチャート上に表示させると、真ん中の0ラインを境に棒グラフが描写されます。これがMACDのヒストグラフです。
ヒストグラムは下落トレンドでは0ラインより下に描写され、上昇トレンドでは0ラインより上に描写されます。
実際、このチャート画像を見ても、価格が大きく下落した場面では下にグラフが形成され、逆に上昇した時は上にグラフが形成されているのが見て取れますね。
そんなMACDのヒストグラフには2つの特徴があります。
デッドクロス時、ヒストグラムはプラスからマイナスへ
つまり、MACDに描写されている2本の移動平均線を見なくても、ヒストグラムを見るだけで、売買シグナルが出たのか出ていないのか?を確認することが可能です。
そんなMACDのヒストグラフには乖離率を利用した逆張り手法が存在します。
MACDヒストグラフで乖離率が分かる
価格は移動平均線から大きく乖離すると、移動平均線に戻ろうとする性質があります。
参考チャート画像
上記場面では25日移動平均線に対し、10%ほど価格が乖離したタイミングで何度も反転していることがわかる。このように移動平均線から大きく乖離すると、価格は平均価格に向かって終息していく。
移動平均線をベースにしたテクニカル指標であるMACDには、この乖離率という概念が引き継がれており、それを視覚化したのがMACDヒストグラムです。
MACDヒストグラムは2本の移動平均線の差を表しています。
よって、ヒストグラムが大きい線であればあるほど、移動平均線同士の乖離が大きくなっており、それだけ価格が大きく動いているということが分かります。
ヒストグラムが大きく伸び切ったタイミングでロウソク足も天井、底付近となっていることが分かりますよね。よって、ヒストグラムを見れば、移動平均線の乖離率を利用した逆張り手法と同じ手法を採用することが可能です。
MACDヒストグラムを利用した逆張り手法
MACDヒストグラムを利用した逆張りタイミングは2つ。
- ピークからの戻し始め時
- トレンドラインとの接点時
それぞれ見ていきましょう。
ピークからの戻し始め時
レンジ相場であれば乖離率(ヒストグラム)がピークを付け、戻し始めたタイミングでの売買が有効です。
大きな乖離であればあるほど、戻す力は大きくなります。ヒストグラムが大きく伸びている時は戻し始めたかどうか?しっかり見てエントリーをしていきたいですね。
エントリー後、MACDがクロスし順張りシグナルが発生すれば、そこでポジションを増やすのも1つの手法です。逆張りと順張りを組み合わせつつ、平均的な利益を得たい場合もオススメですね。
トレンドラインとの接点時
上昇トレンド、下落トレンドが発生している場合、MACDヒストグラムにトレンドラインを引き、そのトレンドラインと触れた時に逆張りすることができます。
規則的なトレンドが発生すると、MACDのヒストグラムも同じリズムで増減します。
このため、押し目、戻しを狙った逆張りをする場合、価格にトレンドラインを引くだけでなく、MACDにトレンドラインを引くことで、よりトレンドの強さを測ることが可能になります。
MACDのヒストグラムまとめ
MACDはトレンドフォロー・順張り専用のテクニカル指標だと思われがちですが、ヒストグラムを見ることで逆張り手法として採用することも可能です。
移動平均線も順張りで使ったり、逆張りで使ったりと様々な手法がありますよね。MACDは移動平均線の上位互換のテクニカル指標です。なので、移動平均線で有効な取引手法の多くはMACDでも利用することが可能です。
MACDのヒストグラムを利用した逆張り手法は移動平均線の乖離率を利用した取引手法と概念は同じです。
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