MACDパラメーターってどう設定すればいいの?
そんな疑問を抱えたあなたに、状況に応じたMACDのパラメーター設定の考え方、変更方法について解説。これを読めばMACDのパラメーター設定で悩むことがなくなります。
MACDの正しいパラメーター設定って?
MACDのパラメーターは長期EMA用、短期EMA用、シグナル用の3つ。
MACDの開発者「ジェラルド・アペル(Gerald Appel)」は次のパラメーター設定をオススメしています。
短期EMAのパラメーター・・12日
シグナルのパラメーター・・9日
ちなみにFX取引ソフトで有名なMetaTrader4のMACDのパラメーター設定も同じ、26日、12日、9日。
ただし、株大手の楽天証券のマーケットスピード2は次のパラメーター設定がデフォルトです。
短期EMAのパラメーター・・9日
シグナルのパラメーター・・5日
他にもトレードソフトによって、MACDのパラメーターは微妙に違います。色んなパラメーター設定があると、どう設定すれば良いのか迷ってしまいますよね。
MACDのパラメーター設定方法
基本的にテクニカル分析は区切りの良い期間を設定して使います。これはMACDも同様。
市場の誰も注目していない期間で計算された指数は「落書き」と同レベル。落書きがクロスした所で何の意味もありません。多くのトレーダーが注目する期間で計算することで、やっとMACDのクロスにもサインが生まれます。
特にMACDは大きなトレンドの中にある、小さなトレンドの変化をいち早くシグナルとして出す計算式を採用していることから、期間設定は重要。
計算式の詳細、解説は次の記事でまとめています。めちゃくちゃボリューミーのある記事なので読み切るのが大変かも。
さて、MACDは区切りの良い期間を設定し、使う必要があることを踏まえると、それぞれの時間足チャートのおすすめパラメーターは次の通り。
月足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・12か月
シグナルのパラメーター・・6か月
月足であれば24か月は2年間、12か月は1年間、6か月は半年間です。
週足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・9週
シグナルのパラメーター・・4週
日足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・12日
シグナルのパラメーター・・6日
日足の26日は約1か月間です。12日は約2週間です。6日は約1週間です。
※株式市場では1週間は5本、先物市場では1週間は5本、もしくは6本、為替市場では1週間は6本分となります。市場に合わせて若干の調整が必要です。
1時間足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・8時間
シグナルのパラメーター・・4時間
1時間足も、月足、週足、日足と同じく区切りの良いパラメーターを設定すればOKです。
ただし、こちらも取引する市場によっては若干の修正が必要です。
株式市場は1日の取引時間は約5時間です。であれば1週間に相当する25時間、短期EMAは3日間に相当する15時間、シグナルは1日間に相当する5時間に設定するのが望ましい。
5分足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・9本、もしくは12本
シグナルのパラメーター・・6本
1分足でMACDを使用する場合のおすすめパラメーター
短期EMAのパラメーター・・15本、30本、60本
シグナルのパラメーター・・5本、10本、15本
1分足ならスキャルピングやデイトレードといった超短期売買ですね。
超短期売買のパラメーター設定は取引市場によって大きく変わる為、一概におすすめパラメーターを紹介するのが難しい。よって複数のパラメーター設定を紹介しました。
市場別の考え方の一例を紹介します。
・株式市場で寄付き後の値動きを確認し、取引する場合の1分足パラメーター
前日の後場の値動きと、寄付き後の値動きを比較してトレンドを測りたいのであれば、長期EMAを前日の後場の本数である150本、短期EMAは30本、シグナルは5本とする。というパラメーター設定で取り組みます。
・FXでNY時間スタート後の値動きを確認し、取引する場合の1分足パラメーター
NY市場がスタートする時、ロンドン市場は約1時間30分経過しています。そこで長期EMAを1時間30分である90本、短期EMAは30本、シグナルは10本とする。というパラメーター設定が有効です。
1分足でMACDを使う場合。自身が想定するトレードパターンによって、MACDのパラメーター設定を変更する必要があります。
MACDのパラメーターを変更する必要ある?
システムトレーダーのようにMACDの売買シグナルに忠実に従う場合、パラメーターの組み合わせは重要。
ただ・・。MACD以外にもテクニカル分析を表示し、裁量で取引するトレーダーにとってMACDのパラメーター1つにそこまでこだわる必要はありません。
多くのトレーダーが注目しているパラメーターほど重要性が増す=多くのトレードソフトの基本パラメーターであり、MACDの開発者「ジェラルド・アペル(Gerald Appel)」が推奨している次のパラメーター設定を使い続けてもぶっちゃけOK。
短期EMAのパラメーター・・12日
シグナルのパラメーター・・9日
MACDを完璧に使いこなすなら、シグナルの発生タイミングに影響するパラメーター1つだけ突き詰めても駄目。利食い幅、損切り幅、ナンピンの有無といった総合的なバランスを踏まえMACDのパラメーターを最適化していく必要があります。
MACDのパラメーターを最適化ってどんなの?という人は次の記事が参考になると思います。良ければ合わせて読んでいって貰えると嬉しいですね。