はい。本日もやってまいりました。
ユーロドルのスキャルピング手法の探究です。
なんやかんやありまして、ユーロドルのスキャルピングでは高値・安値を利用したブレイクアウト逆張り手法が有効に機能するということがわかりました。
ただし前回は5分足でしか調査していませんでした。
第1回目と、前回の研究録はこちらから。
今回は改めて1分足で調査しようと思います。
それでは次の条件にて調査いってみましょう。
◆ユーロドル スキャルピング手法探究の条件
ユーロドル 1分足
高値・安値の基準 間近40本~200本の間で5本刻みの33通り
スタート時刻(GMT+2) 0時~23時の24通り
エンド時刻(GMT+2) 1時~24時の24通り
33×24×24=19,008通りの組み合わせ
※ちなみに1分足で19,008通りのパラメーターをMetaTrader4で全て分析するのに、おおよそ5日間ほどパソコンさんに働いていただきました。
◆ブレイクアウト逆張りトレードの条件
一定期間の高値を越えればショート、安値を割ればロングのドテン売買の繰り返し。
ただし、スタート時刻~エンド時刻の間でしか新規エントリーは行わず、エンド時刻を過ぎれば決済のみを行う。
1分足 ブレイクアウト逆張りスキャルピングの調査結果
損益グラフ各種は次のようになりました。
11時~12時(日本時間17時~18時)や17時(日本時間23時)からブレイクアウト逆張り取引を開始する場合は損益があまり宜しくないですね。
5分足を使ってトレードした場合でもほぼ同一時間帯での成績が良くありませんでした。
0時~10時(日本時間6時~16時)、13時~17時(日本時間19時~23時)の間であれば逆張りスキャルピングが有効です。
高値安値のパラメーターが小さかろうが、大きかろうがセルが濃い緑色になっていることから1分足の場合、高値安値のパラメーターにより成績が大きく異なる。という影響は受けにくいです。
トレード時間帯による影響のほうが遥かに大きいです。
ユーロドル 1分足ブレイクアウト逆張りの優秀なパラメーター
今回は「このパラメーターだと、資産推移はこんなグラフになりました。」というだけでなく、細かく分析しようと思います。
1・資産が最大化したパラメーター
高値安値パラメーター175本 取引時刻0時~11時(日本時刻6時~17時)
プロフィットファクタ 1.21 最大ドローダウン 5.9%
総取引数 7299回
こちらが19,008通りのパラメーターの組み合わせの中で一番資産が増えた組み合わせです。
取引数量は0.1Lot固定でレバレッジもかなり低めで試算した結果になります。
なので適正レバレッジで取引していたとすれば107%どころか300%以上は増えていたことでしょう。
気がかりなのは取引時間が日本時間6時~17時であるという点。やはりアジアタイムが群を抜いて成績が良いですね。
では17時以降で1時間単位。
それぞれどのような高値安値のパラメーターが一番稼ぐことができたのか見て見ましょう。
2・エントリー時刻別 一番稼いだ高値安値パラメーター
時間を分けてスキャルピング手法の成績を見ていきましょう。
2-1:日本時間18時~19時 高値安値 110本
プロフィットファクタ 1.01 最大ドローダウン 13.49%
総取引数 1872回
はい。18時~19時の間で高値安値を利用した逆張りスキャルピングは機能しないですね。一番儲かる組み合わせでこの結果です。
2-2:日本時間19時~20時 高値安値 50本
プロフィットファクタ 1.13 最大ドローダウン 4.54%
総取引数 2847回
いまいちな成績です。2010年~2015年ぐらいまでは右肩上がりですが、そこから緩やかに資産が減っています。
2-3:日本時間20時~21時 高値安値 45本
プロフィットファクタ 1.1 最大ドローダウン 6.95%
総取引数 3094回
こちらもパッとしない成績ですね。
2-4:日本時間21時~22時 高値安値 100本
プロフィットファクタ 1.17 最大ドローダウン 5.87%
総取引数 2192回
日本時間18時~21時までの間の逆張りスキャルピングでは良いパラメーターはありませんでしたが、21時以降では初となる、なかなかいい右肩上がりの資産グラフです。
2-5:日本時間22時~23時 高値安値 195本
22時~23時も良い右肩上がりの資産グラフとなるパラメーターがありました。
こちらも18時~21時までの成績との差は明らかですね。
2-6:日本時間23時~24時 高値安値 190本
プロフィットファクタ 1.06 最大ドローダウン 8.93%
総取引数 1566回
ぱっとしなくなって参りました。
重要な米国経済指標の発表時刻、また発表後の時間帯でもあるので強いトレンドが発生し、逆張りトレードが機能しにくくなっているのかもしれません。
2-7:日本時間24時~1時 高値安値 90本
プロフィットファクタ 1.1 最大ドローダウン 7.73%
総取引数 2082回
前の1時間と比べると少し良くなりましたが、少しです。
1分足ユーロドルスキャルピング ここまでのまとめ
アジアタイム以降。会社帰りのサラリーマンがスキャルピングできそうな時間で勝てるパラメーターが無いか調査しました。
その結果18時~21時はダメダメ。
今回調査中の逆張りスキャルピングで稼ぐことはとても難しいです。
その後、21時~23時の2時間はtheゴールデンタイム。稼ぎ時です。
そして23時~1時の2時間になるとまたダメダメです。
やっぱり、明らかに取引する時間帯によって成績が大きく変わってきますね。
もし、帰宅後に逆張りスキャルピングを行いたいサラリーマンであれば21時~23時の2時間に限定してトレードを行うのが得策だということがわかりました。
5分足での売買と比較するとどうなったか?
前回は同じ売買ルールで5分足を使って調査しました。
その時の一番良かった結果と、今回1分足で一番良かった結果を比較するとどうだったでしょうか?改めて確認してみます。
※前回の記事はこちら
1分足で成績が良かったパラメーターと詳細
高値安値パラメーター175本 取引時刻0時~11時(日本時刻6時~17時)
プロフィットファクタ 1.21 最大ドローダウン 5.9%
総取引数 7299回
5分足で成績が良かったパラメーターと詳細
高値安値パラメーター50本 取引時刻0時~12時(日本時刻6時~18時)
プロフィットファクタ 1.15 最大ドローダウン 7.77%
総取引数 5416回
1分足でも5分足でも一長一短あり、得られる成果はほとんど同一でした。
つまり、どっちでも変わらないですね(笑)
少し過程は省略しましたが5分足でも18時以降、1時間単位で成績がどのように変化するか調査しました。がこちらも1分足と同じく21時~23時の2時間がゴールデンタイムでした。
スキャルピング探究 ユーロドル編 ここまでのまとめ
ドル円編ではRSIを使った日中使えるスキャルピング手法を見つけることができました。
もちろん夜間に通用するパラメーターの組み合わせも見つけることができましたが日中スキャルピングと比べるといまいち。
だからでも帰宅後のサラリーマンがトレード可能な時間帯で効果的なスキャルピング手法が欲しいよね。ってってことで、通貨をドル円から変えてユーロドルに変更し、ユーロドル編がスタートしました。
ドル円と同じトレードルールでは良い成績が出ず、MACDでもダメでした。
高値安値を使ったブレイクアウト(順張り)はどうだろう?と思うもこちらも不発。
発想を変えてブレイクアウト(逆張り)ならどうだろう?ってやってみるとビンゴ。
帰宅後のサラリーマンでも使える良いスキャルピング手法が見つかりました。
もしドル円でも同じように良い成績なのであれば高値安値という概念は普遍的な指標として使えるということも分かるし、何より、ドル円のRSIスキャルピングよりも優秀そうだもん。
という訳で番外編。
他の通貨にこのスキャルピング手法を適用した場合、どのような結果となるのか見てみましょう。
ルールは今までと同じ高値安値パラメーター50本 取引時刻0時~12時(日本時刻6時~18時)使用する時間軸は5分とします。
番外編 ドル円に適用
ん~。ドル円の場合RSIスキャルピングの方がいい成績ですね。ただし、高値安値ブレイク逆張りも健闘していますね。
番外編 ポンドドルに適用
悪くない。ポンドドルにも通用する手法ですね。
番外編 ユーロ円に適用
ユーロ円には通用しない様子。ドルストレートの通貨ペアにはある程度通用するが、合成通貨であるクロス円には通用しない傾向にある??
番外編 ポンド円に適用
ポンド円もいまいち。
ユーロ円でも成績が良くなかったことから市場で直接頻繁に取引されるドルストレートの通貨ペアと、ドルストレートの合成通貨であるクロス円では値動きの傾向が大きく違うことが分かりますね。
これからのFXスキャルピングの探究方針について
私はファンダメンタル情報をメインに主観で取引を行う裁量トレーダーですが、勉強の一環でシステムトレードを学んでいます。
ここまで色んなテクニカル指標や時間軸を使い、機械的なルールに基づくスキャルピング手法を探してみるといくつか良さそうなものが見つかりました。
現時点で既にこれらのルール+今までの裁量トレードを組み合わせることでより成績を向上させることができそうです。
けれど、せっかくなので今までの裁量トレードはおいておき、このままシステムトレードをいけるとこまで行ってみようと思います。
裁量トレードをお休みする時でもシステムで自動売買して貰えていると助かりますもんね。
そこで、次回から自動売買導入、フロントテストスタートで行こうと思います。
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