はいどうもこんにちは!
前2回の取り組みではRSI、MACDの2つのテクニカル指標を使ってユーロドルで成績の良いスキャルピング手法が作れないかチャレンジしてみました。が、どちらもダメ。
原因として考えられるのはユーロドルの5分足以下の値動きパターンが2018年頃以降と以前では大きく変化しており、両方の時期で通用する手法・パラメーターを見つけることができなかったから。だと考えています。
第1回目と、前回の研究録はこちらから。
それでは値動きパターンが変わったとしても稼ぎ続けられるスキャルピング手法とはなんだろう・・。
そう考えた時に思い浮かんだのが高値・安値を利用したブレイクアウト手法です。
高値・安値を利用したブレイクアウト手法とは?
知っている方も多いと思いますが、簡単に紹介しようと思います。
例えば次の画像は20日間の高値・安値を表示させるテクニカル指標を作成し、その高値ライン、安値ラインを越えたor割った時にエントリーを繰り返すHLブレイクアウトドテン売買の画像です。
このような高値・安値のブレイクを利用してトレードを行うのブレイクアウト手法を検証します。
なぜ、ブレイクアウト手法がユーロドルのスキャルピングに通用すると思ったのか?
これまでのユーロドル編1回目、2回目を振り返りつつ考えを整理しようと思います。
ちょっと長い文章なので興味の無い方は読み飛ばすことをオススメします。
ドル円のスキャルピングは朝7時~10時までの間のRSIを使った逆張りトレードでした。
要はトレンドが発生しないことに賭けるスキャルピングでしたが、見事有効なスキャルピング手法を作ることができました。
ドル円編 第1回目はこちら。
でも15時~23時とか仕事帰りのサラリーマンができるスキャルピング手法も欲しいよね。っていうことで、その時間帯メインで取引されているユーロドルのスキャルピング手法を探究し始めました。
最初はとりあえずRSIを使ってみましたが残念な結果。
そもそもその時間帯での値動きってレンジよりはトレンドだよね?それじゃぁトレンド系のテクニカル指標であるMACDを使ってデッドクロス、ゴールデンクロスでの売買はどうだろう?→こちらも残念な結果でした。
思い返すとトレンド系のテクニカル指標といってもMACDって逆張り系のトレンドフォローなんですね。
0以下の水準でのゴールデンクロスでロングエントリーって意味するところは「売られすぎの価格帯での反転」です。
0以上の水準でのクロスでのロングエントリーであれば「上昇トレンド中での押し目で買いエントリー」となり、純粋なトレンドフォローであったかもしれません。
もしくは0以下の水準で一度ゴールデンクロスが発生し、再度0以下の水準でゴールデンクロスが発生した時にロングエントリー。
というのも良いかもしれません。(もし、今から探究するブレイクアウトスキャルピングが不発になれば再度やってみようか・・な)
と考えると高値・安値を利用したブレイクアウト手法じゃないだろうか?と至ったわけです。
なぜ、ブレイクアウト手法なら値動きパターンの変化に影響されにくいと考えたのか?
一般的に考えられている為替市場の風潮として、アジアタイムはレンジ相場、15時~の欧州タイムはトレンド相場と考えられています。
っていう見方があります。
コレをふと思い出したのでじゃぁ実際にやってみようか。となったわけですね。
MACDやRSIが通用したりしなかったりした原因の考察に相場のリズムの変化があったと考えられます。
こういう変化ってMACDやRSIなら「パラメーターを変更しなければ対応しにくい」のです。
でも、高値・安値を利用したブレイクアウト手法ならパラメーターの変更は行わなくて良いはずです。
アジアタイムに形成されたレンジブレイクを狙うのであれば尚更ですね。
さてそんなこんなを考え、実際にユーロドルで高値・安値を利用したブレイクアウトスキャルピングを行うとどのような結果となるのか?調査しました。
スキャルピング手法探究の条件
ユーロドル 5分足
高値・安値の基準 間近5本~40本の間の36通り
スタート時刻(GMT+2) 0時~23時の24通り
エンド時刻(GMT+2) 1時~24時の24通り
36×24×24=20,736通りの組み合わせ
ブレイクアウト手法の条件
一定期間の高値を越えればロング、安値を割ればショートのドテン売買の繰り返し。
ただし、スタート時刻~エンド時刻の間でしか新規エントリーは行わず、エンド時刻を過ぎれば決済のみを行う。
FX×スキャルピング×ユーロドル×ブレイクアウト手法の結果はいかに?
20,736通りの組み合わせの内、一番儲かった組み合わせと結果は次の通りでした。
資産 $10,000 → 10,152.2 結果はたったの1.52%増
プロフィットファクタ1.25 ドローダウンは1.45% 取引回数は146回
2019年1月~6月の資産推移
2010年1月~2019年6月
めちゃくちゃ順調に負けています。
それじゃぁ逆転の発想で20,736通りの組み合わせの内、一番損をした組み合わせと結果はどうだろう?と確認してみると半年間で$10,000 → $7,526など、かなり負けている組み合わせがありました。
もし、めちゃくちゃ安定的に損をしているのであればその逆のトレードを行えば、割といい手法が作れるのでは?要は高値を越えたらショート、安値を割ったらロングという逆張りトレードです。
ものは試し、あくまで興味本位で早速作って調べてみました。
FX×スキャルピング×ユーロドル×ブレイクアウト逆張り手法の結果は?
過程を少し省略しますが、取引期間2010年1月~2019年6月の間で次のような結果が得られました。
資産 $10,000 → 12,325.50 結果23.25%増
プロフィットファクタ1.44 ドローダウンは3.14% 取引回数は1283回
わーお。めちゃくちゃいいスキャルピングルールですね。
ただ日本時間に直すと6時~7時の間でのスキャルピングトレードになってしまうので、実際にトレードするとなるとスプレッドの問題等も考える必要がありますね。
資産 $10,000 → 13,566.80 結果35.66%増
プロフィットファクタ1.03 ドローダウンは18.17% 取引回数は8986回
こちらはいまいちな資産推移ですが、それでもRSIやMACDと比べると優秀です。取引時間は日本時間に直すと朝6時~深夜4時と現実的です。
ここで高値安値の幅と、取引スタート時刻の関係を見てみましょう。
グラフを見る限り、高値安値の基準となる期間が長ければ長いほどプラスになっていることが分かります。
今回は最大で40本分。5分×40本なので200分=3時間20分間の高値安値しか基準としていませんでした。
もっと長期間のパラメーターで調査した方が良さそうですね。調べなおします。
FX×スキャルピング×ユーロドル×ブレイクアウト逆張り手法調査リベンジ
次の条件で再度リベンジしようと思います。
◆スキャルピング手法探究の条件
ユーロドル 5分足
高値・安値の基準 間近40本~200本の間で5本刻み
スタート時刻(GMT+2) 0時~23時の24通り
エンド時刻(GMT+2) 1時~24時の24通り
36×24×24=20736通りの組み合わせ
◆ブレイクアウト逆張りトレードの条件
一定期間の高値を越えればショート、安値を割ればロングのドテン売買の繰り返し。ただし、スタート時刻~エンド時刻の間でしか新規エントリーは行わず、エンド時刻を過ぎれば決済のみを行う。
リベンジ後の損益グラフ
時間帯毎に特徴が出ていますね。逆張り手法だと日本時間6時~18時頃にかけてトレードすると成績が良く、それ以降の時間帯では成績が良くない様子。
高値安値のパラメーターは45本~50本、そして190本~200本ほどの大きいパラメーターが優秀です。
ブレイクアウト逆張りの優秀なパラメーター
次のように優秀なパラメーターの組み合わせがいくつも見つかりました。
資産 $10,000 → 18,202.00 結果82.02%増
プロフィットファクタ1.15 ドローダウンは7.77% 取引回数は5416回
資産 $10,000 → 17,562.20 結果75.62%増
プロフィットファクタ1.29 ドローダウンは7.79% 取引回数は1180回
資産 $10,000 → 15,440.20 結果54.40%増
プロフィットファクタ1.33 ドローダウンは9.54% 取引回数は764回
少なくともユーロドルのスキャルピングでは高値安値を利用した逆張りスキャルピングが機能するということが分かりました。
ユーロドル編3回目にしてやっと成果として得られるものが出てきました。
今回の調査では5分足を使って調査しました。
次回は1分足で再調査を行い、ユーロドルの1分足で通用する高値安値のブレイクアウト逆張り手法を追考していこうと思います。
■続きはこちらから
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